『ジュマンジ ネクスト・レベル』レビュー。続編は“終活”要素もプラス?

映画レビュードウェイン・ジョンソン

テレビゲームの世界に吸い込まれた高校生たちが、ゲームキャラクターのアバターになって冒険を繰り広げた、2017年(日本公開は2018年)の映画『ジュマンジ ウェルカム・トゥ・ジャングル』
本国アメリカを筆頭に、世界で大ヒットとなった勢いを受けて、続編となる『ジュマンジ ネクスト・レベル』が2019年に公開されました。

『ジュマンジ ネクスト・レベル』のストーリー

「ジュマンジ」の冒険をクリアしてから2年。高校生だったスペンサー、マーサ、フリッジ、ベサニーは大学に進み、それぞれの道を歩んでいました。
しかし、ひとりニューヨークで暮らすスペンサーは生活になじめず、鬱屈した毎日を送っていました。
そんな中、マーサ達と久々に再会するために帰省したスペンサーは、「ジュマンジ」内でスモルダー・ブレイブストーン博士になって活躍した思い出が忘れられずに、ゲーム「ジュマンジ」を密かに修理し、再びゲームの中に吸い込まれてしまいます。
連絡が取れなくなったスペンサーの家を訪ねたマーサ達は、彼が「ジュマンジ」に入ったと知り、再びゲーム内にログインしますが、なぜかスペンサーの祖父エディと、彼の友人のマイロも「ジュマンジ」に吸い込まれてしまうのでした…。

コントローラーなしでゲームが楽しめる『ジュマンジ』シリーズ

本作『ジュマンジ ネクスト・レベル』は、前作『ウェルカム・トゥ・ジャングル』のメイン舞台だったジャングルはもちろんのこと、砂漠や雪山ステージも追加されており、文字通りの“ネクスト・レベル”な世界に突入しています。
このシリーズが優れているのは、テレビゲーム感覚をそのまま映画にしている点。
現実の世界だと、生身の人間はライフが1つしかないので、死んでしまえばそれで終わり。
ですが、「ジュマンジ」はあくまでも“アバター”をプレイするというゲームという設定。彼らが崖から落ちたり、動物に食べられたり、体が爆発してもライフが3つあるためにやり直しができますし、何よりも観客も笑って観ることができます。
前作が世界各国で大ヒットしたのも、そうしたコントローラーを使わずにゲームをスクリーンで楽しめる感覚が、受け入れられたからでしょう。

“終活”要素も盛り込み高齢化社会も反映⁉

前作は、普段交流のない異なる4人の高校生が、「ジュマンジ」をクリアするという目標を成し遂げようと協力するうちに、心を通わせていくというプロットが根底にありました。これは、青春映画の名作と評される『ブレックファスト・クラブ』にオマージュを捧げています。
一方、本作は、前作以上に『インディ・ジョーンズ』シリーズを思わせるシーンが増えており、よりエンターテインメント性に振り切った感があります。
そして、もう一つ注目なのは、「ジュマンジ」に吸い込まれたメンバーの中に、スペンサーの祖父エディと彼の友人のマイロという、2人の老人が含まれている点。
新キャラクターを投入してドラマ性を高めるというのは、シリーズ物の常とう手段ですが、ここで老人のキャラクターを出してきたのは、現代の高齢化社会、ひいては“終活”を意識したのかも?

個性あふれるキャラクターたちの“化学反応”を楽しむ

現実世界のキャラクターと、「ジュマンジ」内のアバターが前作と変わっているのも、本作のポイント。
特に今回は、老人のマイロが「ジュマンジ」内ではフランクリン・“ムース”・フィンバーの「中の人」になっているため、フィンバーを演じるケヴィン・ハートが、マイロ役のダニー・グローヴァーの口調をそっくり真似て喋るのが、なんともおかしいです。
また、ルビー・ラウンドハウス役のカレン・ギランも、前作に続いて相変わらずのコメディエンヌぶりを披露しています。元々彼女は、イギリスのコメディ番組『ケヴィン・ビショップショー』で頭角を現しているので、こうした演技はお手のもの。
もちろん、ドウェイン・ジョンソンやジャック・ブラックといった、前作から引き続いてのキャストも安定のはっちゃけぶりです。

まとめ

ストーリー的には、本作で一応の決着を見た『ジュマンジ』シリーズ。ですが、「ゲーム内に取り込まれる」というフォーマットが確立されている以上、さらなる展開も望めそうです。
もし未見の方は、オリジナル作である1995年の『ジュマンジ』や、その派生作となる2005年の『ザスーラ』なども、併せてご覧になってはいかがでしょうか。