【レビュー】チョコボの不思議なダンジョンエブリバディ!ストーリーの雰囲気から難易度、やり込み要素まで

PS4, Switchチョコダン, チョコボの不思議なダンジョン

2019年3月20日に発売された「チョコボの不思議なダンジョンエブリバディ!」

私はこれまでも「風来のシレン」や「ポケモン不思議のダンジョン」といった不思議のダンジョンシリーズを何作かプレイしており、いわゆる“シレンジャー“の端くれのつもりでいたのですが……実はチョコボの不思議なダンジョンシリーズは未体験なんです!

そんなわけでこの記事では、「チョコボの不思議なダンジョン」ならではの魅力を、シリーズ初プレイの観点からお伝えしていきたいと思います。

ちなみにこのゲーム、過去にWiiで登場した「チョコボの不思議なダンジョン 時忘れの迷宮」のリメイク版です。Wii版が出た1年後に「時忘れの迷宮DS+」としてもリメイクされているので、リメイク2作目となりますね。

「チョコボの不思議なダンジョン」の世界

このゲームは「ファイナルファンタジー」(以下、FF)シリーズに登場する「チョコボ」が主人公。当然、登場するキャラクターや世界観はFFシリーズに因んだモノばかりです。アイテムやアビリティ、魔法などの要素もFFでの名称がそのまま使われているので、FFシリーズに馴染みのあるプレイヤーならばすんなりとゲームの世界に入っていけるはず。

相棒のシドとともにトレジャーハントの旅道中!そこで訪れたのは……

このゲームのチョコボは相棒であるシドとともにトレジャーハンターとして世界を駆け回っています。

このシド、カッコ良すぎ! イケオジじゃないですか!

そんな二人(一人と一匹?)が訪れたのは、砂漠にそびえ立つ奇妙な塔。

チュートリアル

上記の画像は、新しくゲームファイルを作ると流れるムービーの一幕となっておりまして、この直後にチュートリアルへと突入します。

早速、冒険の始まりだ! って感じがしますね! シリーズ馴染みの方も初めての方も、ここで不思議のダンジョンの基本的な遊び方を学びます。

満腹度、ナナメ移動、ワナ、ターン制の説明etc……。正直なところ、不思議のダンジョンって独特なプレイ感・操作感がありますからね。チュートリアルがしっかりしているのは良いポイントです。

(そもそも不思議のダンジョンってどんなゲーム? という方、後の項目で簡単に説明しますね)

チュートリアルをクリアして、目的のお宝はもうすぐそこ! というところで……

スミマセン、ここから先は伏せさせていただきます。この後チョコボ達はいかにして「時忘れの街」にたどり着くのか。そしてこの街の不可解な風習、様々な人々と触れ合う内に、チョコボは街に隠されたある重大な秘密を紐解いていくことに……。

是非、あなたの目で確かめてみてください!

ストーリーの雰囲気は?

メインストーリーをクリアした後の感想としては、暖かいタッチで描かれたグラフィックとは裏腹に、全体を通してミステリーかつ悲しげな雰囲気を漂わせているなと思いました。とはいえ、会話パートにはクスッと笑える場面がたくさんちりばめられているので、キャラクターの愛らしい見た目も相まって、優しい印象の物語にまとまっていたな、と感じます。

ダンジョン攻略を進める毎に変化する住人たちの会話、そして時折届く「手紙」を読み進めることで、時忘れの街を取り巻く物語にどっぷり浸かれることでしょう。

ボイスが豊富!

このゲームでは、ストーリーに関わる会話のほとんどの箇所でボイスが当たっています。本当にいろんなセリフでキャラが喋るんですよ。今の時代、当たり前っちゃ当たり前なのかも知れませんが、ゲームの世界観づくりに一役買っています。

とはいえ、主人公であるチョコボは「鳥」です。ゆえに、鳴き声しか発しません。

「キュキュキュ!」「キュル?」「キュピー!」

可愛い。鳴いてる。可愛く鳴いてる!

このチョコボイスを聴くためだけにゲームを起動するのもアリかも……。

可愛らしいチョコボのしぐさ

冒険の舞台である「時忘れの街」ではいろんなところを調べることが出来ます。中には「え? それだけのために調べるコマンド出てくるの?」というような箇所で調べられるので、街中を歩き回ってみるのもこのゲームの一つの楽しみ方になってますね。

ゲームシステム

そもそも不思議のダンジョンとは、入るたびに地形の変わる2Dマップを探索し、迫り来るモンスターにはアイテム等を上手く駆使しながら、目的の階層を目指して進んでいく、という内容のゲームです。

こちらが動けばモンスターも動き、こちらが動かなければモンスターも動かないので、その時々で最適な選択を繰り返し取っていく、という戦略的な思考を求められるゲームとなっています。

「チョコボ」ならではの要素

チョコボの不思議なダンジョンは、他の不思議のダンジョンシリーズと比較して多少ゲームシステムに変化があるため、そのあたりを中心に以下、紹介します。

上げたレベルはダンジョンを出てもそのまま

RPGにおいて「上げたレベルは維持される」のは当たり前ですが、不思議のダンジョンにおいては「ダンジョンを出るとレベルは1に戻る」という“当たり前“が存在します。

この法則はゲームタイトルによって覆ったりするので一概には言えませんが、とにかく「チョコボの不思議なダンジョンエブリバディ!」においては上げたレベルはダンジョンを出てもそのままで、それはシリーズ全体を見るとちょっと珍しいことなんだよ、とだけ記しておきます。

難易度選択によっては、ゲームオーバーになっても装備品は無くさない

ゲームファイルの作成時に難易度選択があります。

ノーマルを選べば、ダンジョンで倒れた場合でも装備しているアイテムのみ手元に残ります。ハードの場合は装備品含め全てのアイテムをロストしてしまいます。

不思議のダンジョンを遊び慣れている方にとっては、難易度ハードの方が馴染みのあるゲーム体験かな、と思われます。……思いますよね? 私もそう思ってハードを選びました。ちょっぴり後悔しています……。後述しますが、難しかったです。

FFならではの「ジョブ」

本作ではチョコボが様々な「ジョブ」になって活躍します。「白魔道士」「竜騎士」「シーフ」など、なったジョブによってアビリティ、つまり冒険中に使える特技が変わります。ジョブはダンジョンに入る前ならば何回でも変更できますが、一度入ってしまうと特別な場合を除き変更できません。なれるジョブを増やすには、攻略を進めると見つかる「ジョブの記憶」を入手する必要があります。(画像のパズルのピースのようなアイテムです)

また、冒険中に敵を倒すと「ジョブポイント」を落とすことがあり、これを貯めていくことで「ジョブレベル」が上がっていきます。これはチョコボ自身のレベルとは別に設定されてます。ジョブレベルの上昇に従い、段々とそのジョブにしかできない個性的なアビリティを覚えていくので、好きなジョブを成長させる楽しみがありますね。

バディシステムは種類がすごい

本作からの新要素、バディシステム! ……これ、個人的にはあまり新鮮という感じはしなくて、ダンジョンに仲間を連れて行けるシステムは、不思議のダンジョンでは割とお馴染みの要素になってきてるんですよね。

とはいえ、全てのモンスターと、シドを含めた街の住人もバディにできるんですから、戦略の幅が広がるというもの。「バディ図鑑」なるものもあるため一種のやり込み要素となっております。チョコボシリーズを遊んでいる方にとっては懐かしい面々も居るそうな。

ジョブとバディの組み合わせによって難易度が劇的に変わるので、いろいろと試行錯誤するのも楽しいでしょう。

あと、バディの2Pプレイが可能なのも特徴的ですね。Switch版であればJoy-Conのおすそわけプレイでお手軽です。PS4でもコントローラーが2個あれば可能ですよ。2Pバディは移動に限りターンを無視することができるので、難易度がグッと下がります。経験者2人で高難易度ダンジョンに挑む、という遊び方もいかがでしょうか。

普通に難しい。難易度ハードは玄人向けかも

全体的な難易度は、「難しくてやりがいがある」と言ったところでしょうか。レベルを上げて武器や防具の強化をすればそれなりに立ち回りは楽になりますが、とりわけボス戦においては不意打ちで一撃死する事態が頻発します。私がハードモードを選択したせいもあるかも知れませんが……。

未識別状態のアイテムが早い段階で登場したり、大部屋のモンスターハウスがあったりと、シリーズお馴染みの困難は本作でも同様に降りかかります。しかし、このゲームは次の一手を考える時間はいくらでもあるので、しっかり考えれば誰でもクリアできるとも言えるんですよね。そういったやりがいの部分をきっちり打ち出してくれてるので、本作は不思議のダンジョンの魅力を充分引き出せていると言えるでしょう。

ただですね、難易度ハードは迂闊に選択しない方がいいかと思います。ノーマルのセーブデータも作って比較したんですが、ハードだと足踏みでHP回復する速度が微妙に遅いんですよ……。他にもいろいろ手が加えられてる可能性があるので、よっぽど腕に自信がある人以外はまずは難易度ノーマルでのプレイをオススメします。

やり込み要素について

クリア後に限らず、本作のやり込み要素はかなり充実しています。

住民の記憶を取り戻す

街の住人の頭上にこんな感じで黒い渦が発生することがあります。

この状態の彼らの記憶の中に入って思い出を取り戻す、というサブクエストみたいな要素があります。

記憶の中はダンジョンになっており、大体が6階までの低階層ダンジョンです。しかし、基本的にアイテムは持ち込み不可、レベルの上限あり、さらにそれぞれが何らかのテーマに沿って作られた、いわゆる「縛りダンジョン」になっています。

あるダンジョンではワナが多く、あるダンジョンではずっと暗闇状態、またあるダンジョンでは特定のモンスターばかり登場する……など、縛りの内容も様々です。

一度クリアした後も、とある場所で同じダンジョンに挑めるのですが、そこには「このジョブでクリアしたよ」というチェッカーが付いています。

つまり、全てのジョブで全ての記憶のダンジョンをクリアせよ! というやり込みになってるんですね。これは挑戦心をくすぐりますね! 白魔道士とか、どうしろってんでしょうね……。

99F、そして更に……

99階を目指す最終ダンジョンももちろん用意されています。ただ、レベルが1に戻らない仕様ゆえにちょっと期待してたのとは違うかなー、とは思いました。それでも激ムズですが。

で、更にその先を目指す人向けのダンジョンもあります。むしろこっちの方が期待していた「例のアレ」でした。詳しくはあえて書きませんが、ひたすらに潜っていけるダンジョンがちゃんと用意されていると、歴代のシリーズをプレイしていた身としては安心感がありますね。

ロードが遅い?

私はSwitchのダウンロード版で購入したのですが、それでもマップの切り替えなどのロード速度が、うーん、遅いかなあ……と感じました。幸い、ダンジョンで階層を降りる際は気にならなかったのですが、街での移動だけが少しストレスになってしまいそうです。

パッケージ版だとどうなのでしょうね、PS4とSwhich版での違いもちょっと気になるところです。

全体を通した感想

プレイして最初の数時間、「あーレベルリセットなしかあ、こりゃ一日でクリアできちゃうかも」等と舐めていた自分を叱ってやりたいです。システムとしてはシレンやトルネコとは一線を画しており、低年齢層向けに難易度を抑えられた「ポケモン不思議のダンジョン」に近い感覚で臨んでいたんですね(ポケダンもレベルリセットは基本ありませんでした)。

ところが、良い意味でそれを裏切られた感じがします。不思議のダンジョンによくある、「失敗したらそれを次に活かす、そうしたらクリアできる」というプレイ感覚をそのまま持って来れたので。この感覚を得るには、レベルとか関係ないのかも知れないですね。いわゆる「レベルを上げて物理で殴る」みたいなプレイングももちろん本作では可能なんでしょうが……。

それと何より、チョコボの愛らしさですね! 全ロストした悔しさは、ブランコで遊ぶチョコボで癒やす。もしや、これはそういう狙ったゲームデザインなのでは?(?)

不思議のダンジョンとしての魅力も、それ以外の部分での魅力もたくさんあるゲームなので、是非、プレイしてみてくださいね!