【厳しい視点から評価】ディビジョン2の製品版のレビュー、前作からの改善点から問題点まで

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①The Division2は、フランスのゲーム会社「UbiSoft」から2019年3月15日に発売されたTPSです。そのタイトル通りThe Divisionシリーズの2作目となっています。前作The Divisionは2016年3月10日に発売されたため、ちょうど3年ぶりの続編となります。

前作は優れたゲーム性を持っていながら、発売直後にチュートリアルを完了できない、一人で遊べるといった前評判とは異なり、チームを組んで遊ばないとクリアし辛いバランスであったりと、スタート時に大ゴケしたことが強く印象に残っています。結局、筆者は第一弾のDLCが出る前に遊ぶのをやめてしまいまいた。

それからしばらくして、The Division2の発売が決定し、オープンベータテストも行われることを聞きました。正直、はじめは購入する予定が無かったものの、オープンベータテストを遊んでみた所、TPSとして面白かったため製品版を購入したので2週間近く遊んだ今、レビューを行いたいと思います。

なお、筆者が購入したのはPC版(Uplay版)である点、上記のように前作に失望しており、特にシリーズのファンではないため、厳しい視点になっている点をご了承していただきたいと思います。

The Division2の概要

レビューを紹介する前に、まずはThe Division2の概要を紹介します。The Division2は3月15日に発売されたMOTPSです。PS3時代に流行った各種TPSのように、カバーアクションをとることができます。登場する銃火器は、ハンドガンやサブマシンガン、アサルトライフルやショットガン、SAWやスナイパーライフルなど、一通りのジャンルが登場し、プレイヤースタイルに応じた武器チョイスをすることができます。

また、divisionシリーズの特徴としてTPSでありながら強いRPG的要素を持っていることが挙げられます。例えば、敵に体力ゲージが表示されている、敵に弾丸を命中させるとヒットマーカーと同時に、与えたダメージが表示されるといった点があります。さらに、ドローンや誘導爆弾、タレットといったクールタイムがあるスキルを使用可能といった点も、RPG的な要素と呼べるかもしれません。

さらにプレイヤーにはレベルが存在し、ミッションをクリアする、敵を倒すといったことで経験値を入手することができます。レベルが上がるとプレイヤーの体力が上がる他、入手可能な武器の性能が向上する、入場可能なエリアが増えるといった要素があり、一般的なRPGと同じくらいにレベルが重要なゲームとなっています。

なお基本的なゲームの流れは、各地に点在するミッションをクリアして、経験値や武器を入手うするというMORPGのようなゲーム構成になっています。

他にも、弾丸を1マガジン分耐える敵が登場するなど、RPGをTPS化したといえるくらいRPG要素が強いのがThe Divisionシリーズと言えます。もし純粋なTPSを期待して購入すると、鳩が豆鉄砲を食ったような気分になるでしょう。購入前に、自分に合うかよく考えて購入したほうがいいゲームであることは間違いないです。

概要はここまでとして、The Division2のレビューを行いたいと思います。 

前作同様、TPSとしての面白さ

TPSとしては相変わらず面白いです。これは、銃を構えてリコイルコントロールをしながら撃つといったTPSの基礎がしっかりとできているのはもちろん、武器によって命中精度・連射速度・リロード速度が変わるといった武器の多様さ、敵に弾丸を当てた際に再生される敵が悶えるアニメーションといった、TPSの面白さを支える基礎の完成度が非常に高いためと考えられます。

さらに迫力ある銃声・爆発音、敵の叫び声といった要素がTPSとしての面白さを引き上げています。また、ドローンやタレットといったスキルも戦闘を盛り上げるのに役立っています。

TPSとして完成度は高い

銃を撃つ楽しさ、武器の豊富さ、敵のアニメーション、スキルを使った戦闘、これらすべての作り込みが良くできています。The Division2はカバーアクションTPSとして非常に高い完成度をもっていると言えるでしょう。

リアリティある世界観

The Division2の評価点として紹介したいのが、リアリティのある世界観です。The Division2では、ドルインフルと呼ばれる天然痘とインフルエンザを人工的に交配したキメラウイルスの世界的パンデミックによって崩壊した世界のワシントンD.Cを舞台とした、終末的な世界を舞台としています。

世界が崩壊する方法としては核戦争や大災害といったものが創作物において一般的ですが、The Division2は人工的に交配されたウイルスという珍しい設定を持っています。

この人工的にウイスルを交配するという手法は、互いの毒性を高める手法として有名であり、このドルインフルも天然痘の致死率とインフルエンザの高い感染性を活かしたことが容易に想像でき、これだけで高いリアリティがあることがわかります。

グラフィックは特にきれいというわけではないもの、都市が崩壊し草木が生い茂った様子を描くことで、崩壊した世界をうまく表現できているのも評価ポイントです。

人間側も生き生きと描画してあるのがポイントです。味方として登場する市民軍がワシントンD.Cを散策し、ものを持ち帰った様子を見ることができ、また敵に捕まって処刑されそうになっている様子が見れるなど、オープンワールドのゲームと同じくらい生き生きとしたNPCが登場することから、リアリティのある世界観を堪能できます。

登場する敵も薬をキメてプレイヤーに突っ込んでくる、ポストアポカリプス的な敵も登場する他、崩壊した軍を再編成し市民軍を支配しようとする元軍人のグループといった実際に崩壊後の世界で登場しそうな、リアリティの向上に役立っています。

豊富なゲームコンテンツ

The Division2はマップの各地に点在するメインミッションを行ってシナリオを進めるほか、プレイヤーがサポートできる市民のコミュニティの発展・サポートをするために各地を探索するサブミッション、アイテムが入手可能なサプライルームを開放するために敵と拠点を奪い合うコントロールポイントがマップに点在しており、遊びきれないほどのコンテンツがあります。

これは前作の不満点である、コンテンツ不足という不満に対し的確に対策をしてきたのだと思います。前作のプレイヤーとしては評価できる点と言えます。

問題点は多数

ここまで評価点を上げましたが、問題点がないわけではありません。というよりも正しく言えば、問題点は数多くあります。

一人向けではない難易度調整

The Divisionシリーズの敵AIの特徴として、主人公の側面へ回ろうとします。これはカバーアクションがあるためで、カバー越しだと敵からダメージをほとんど受けず、カバーがない方向から銃撃を受けると大ダメージを受ける、というゲームシステムがあるからといえます。

そのため、システム的には当たり前であるものの一人で遊んでいるときは、気がついたら敵に回り込まれ、ものの数秒で倒されるといったことがよく起きます。これが複数人であれば、互いにカバーしあうことにより簡単に防げたであろうと想像できます。

またスキルの選択も一人で遊ぶときは、自動的に攻撃できるタレットやドローンを選ぶことによって戦闘を有利に運べるものの、他のスキルを選びにくくなるなど、一人では不利なことが数多くあるのは一人で遊びたい筆者にとって、不満点となっています。

細かなバグあり

Ubiのゲームは完成度はある程度高いものの、細かなバグが数多くあるという特徴があります。その例にこのThe Division2も漏れません。

本来進行可能な地点に透明な壁が発生し、先に進めなくなるといった致命的なものから、特定のスキルを使用後リコイルが上ではなく下に発生するようになる、スキルの効果があっという間に終わってしまいクールタイムが始まるなど、気になるバグが多くあります。

Ubiのゲームによくあることであり、発売から2週間程度で2回もバグ修正パッチを出すほどバグ修正を頑張っているのは間違いありません。しかし、明確な不明点であることもまちがいないでしょう。

誤訳も多い

日本語訳の酷さも気になります。ゲームのクオリティに本来関係はない項目ですが、完成度の高い世界観を正しく伝えられないため、不満点として挙げさせてもらいます。

一番わかり易いものとして「FrontBase」を前線基地ではなく前進基地と翻訳しているものがあげられます。少しゲームを遊ぶ、もしくはミリタリーの知識がわずかにあれば正しく翻訳できる言葉であり、翻訳のクオリティが察せれます。

また、同じものを指す言葉が2つ以上あるのも気になります。例えば先程紹介したサプライルームは無線では「備品室」と呼称され、同じものを指すか分かりづらいのも非常に気になります。これも広義の範囲で誤訳と言えます。

誤訳が多いのは世界観を楽しむ上で大きなマイナス点と言えるでしょう。

PC版固有の問題

PC版固有の問題として、当初予定されていたSteamでの発売が急遽中止となり、UplayおよびEpicStoreのみでの販売となりました。

この突如の変更はユーザーになんのメリットもなく、ただダウンロード販売サイトの勢力争いに、期待していたゲームが利用されただけとなっており、ゲーム会社に不信感を感じざるを得ません。

また日本語通常版が9,072円と、他のゲームの限定版と同じくらい高額に販売されているのも気になります。北米版が$55で販売されており、他の言語版が同じくらい高いわけでもなく、日本語版のみが異常に高いです。

The Division2総評:前作の正当進化版、前作のファンなら間違いなく買い。

ゲームの完成度を貶めるバグや誤訳が非常に多く見売れられるものの、TPSとしての面白さやコンテンツの多さから、ゲームとして非常に面白い仕上がりになっています。

これらの内容は前作The Divisionでも評価できた点であり、前作の正当進化版と言えるでしょう。このことから前作ファンなら間違いなく買いといえます。逆に前作を遊んだことがあり、その内容が合わなかったのならば購入すべきではありません。

でもし前作を遊んだことがなくてThe Division2が気になっている方は、昨今めっきり販売されなくなったTPSをあそびたい方、TPSとRPGが合わさっている珍しいゲームを遊びたい方であればおすすめできると言えます。

バグフィックスやDLCも予定されているため、さらなるコンテンツのクオリティ向上や充実が期待できるのもゲーマーにとって希望が持てる点だと思います。

ここまでお読みいただきありがとうございました。